認知症が原因で行方不明になった人数は、年間1万5863人。
国内の認知症の患者数はおよそ530万人。
85才以上では50%…だそうだ。
これは、60代を目の前にした自分にとっても、他人事とは思えない数だ。
この数字を踏まえて、この間「たけしの家庭の医学」で紹介された認知症の予防方法が、とても簡単で誰でもすぐできそうだったので紹介する。
「歌いながら手拍子」の方法とポイント
数ある認知症予防法の中でも特別と言える方法が「楽器の演奏」だという。 だが、楽器演奏が出来なくても「歌いながら手拍子」をすることで、認知症予防になるらしい。
これは、11月6日放送された「たけしの家庭の医学」(テレ朝)で紹介された認知症予防の方法だ。
方法:歌いながら手拍子をする(だけ!)
◯歌いながら手拍子をする
・音楽に合わせて動作(手拍子)をする
・1日3回、好きな曲を1曲歌う
※どんな曲でも効果に変わりはない
ポイント
・(歌に)合わせる動作が、複雑になればなるほど脳への刺激が効果的
・1人ではなく他の人と一緒に動く、他の人に合わせて動くとより効果が期待できる
チャレンジ(効果アップ)
・歌ったことの無い曲、知らない曲など、ちょっと難しめの歌にチャレンジする
・手拍子も普通にやるより、ちょっと複雑にすると効果的
※慣れてしまうと脳の血流が活性化しなくなるので、次々と新しい曲に挑戦することも大切
カラオケやライブに行く
これからは「認知症予防」と言ってカラオケやライブに行くのもありだろう。
・一緒に歌う事も手拍子もできる。
・ライブなら新曲(知らない曲)も歌われるかもしれない
特にライブは理想的な場所だ。
歌いながら手拍子が、なぜ認知症予防になるのか?
・歌う事で「脳の言語に関係する部分」が活性化する
・同時に間違えないでやろうとすることで程よい刺激効果が得られる
脳の血流が全体的に活性化⇒認知症予防が期待できる
「楽器の演奏」は日本の権威ある学会が認めた予防法
数ある認知症予防法の中でも特別と言える方法として、今年、日本の権威ある学会が効果あり!と太鼓判を押したのが「楽器の演奏」だった。
今回、この方法を教えてくれる名医は、認知症治療研究のエキスパート岡山大学病院教授阿部康二先生。先生によれば…
楽器の演奏は「脳全体が活性化、認知機能を維持する」
楽譜を見て適切なタイミングで、適切な指の動かし方やあるいは息の吐き方をしなければならない。
そして、自分の音、周りの音を耳で聞きながらそれをフィードバックさせて動きに反映させなければならない。
⇒脳のかなりの部分を同時に賦活する状況で、脳を良い形で刺激することに繋がる
検証:光トポグラフィーを使って
番組では、脳の血流を計測する光トポグラフィー(認知機能と関係の深い前頭葉を中心に血流を計測する機械)を用意。
キーボードの演奏者にこれを装着。キーボード演奏開始と同時に一気に画面全体が青から赤く変化した。これは脳の様々な場所の血流が増え活性化している可能性を表わしているそうだ。
長年楽器の演奏を続けている人は脳は…
過去の研究で「何らかの楽器の演奏をしているグループ」は「そうでないグループ」に比べ、認知症のリスクが64%低かったらしい。
番組では、それを証明しているといっても過言ではないような日本人の世界最高齢の現役ジャズトリオ(ゴールデン・シニア・トリオ)を紹介。
楽器はヴィブラフォン(92才)・ピアノ(84才)・ベース(81才)、3人の平均年齢は83歳。演奏できる曲のレパートリー数は500以上。脳年齢は、二人に60代の数値が出た。それを聞いても、彼らは余裕の表情だったのが印象的だった。(この辺は、TVを見た記憶のみで書いてます…汗)
おすすめの楽器
ピアノ、ドラムなど難しい楽器の方が良いが、簡単な楽器でも効果はある。
(これを聞いただけなら)楽器の演奏を一から始めなければならないのか、面倒だな、と思うだろうが、もっと簡単な予防法がある。
楽器無しでも脳の活性化が期待できる
阿部先生は、「楽器演奏」に匹敵する認知症予防法があり、それは「歌いながら手拍子をすること」だという。
○「歌う」だけなら
歌うだけの脳を、光トポグラフィーで見てみると、赤くなる部分も見受けられたが、半分ぐらい部分的に青い部分が残った。
これは歌うと言語中枢(言語を処理する部分)を中心に活性化するが、動作を伴わないため運動を制御する部分は活性化していない、ということになるらしい。
○「歌いながら手拍子をする」と
光トポグラフィーは、かなり広範囲が赤くなる…キーボート演奏の時と同じようになった。なので「歌いながら手拍子」は…
・曲に合わせて動作(手拍子)
・言葉を使う(歌)
⇒同時に行う事で脳の様々な部位が活性化する。
検証:飲食店で働く63才の女性の場合
歌いながら手拍子をどれくらいやれば認知症の改善が望めるかという事で…
物忘れに悩む(注文を間違える、忘れるなど)飲食店で働く63才の女性に、期間は決めず毎日の様子を撮影。変化が見られたら脳年齢をチェックをするという検証を行った。
店に設置されたカメラで彼女の様子を撮影。店主であるご主人や客も巻き込みながらも少しずつ変わっていく彼女…。最後には、注文品が出来ていないのに気付き自分から手伝うまでになっていた。
その結果、この検証を始める前、65才だった脳年齢が50代以下になるという検査結果が出た…これには本人も先生も驚いていた。
これを続けていくと認知予防にもつながると期待されるとのこと、是非お試しあれ!
たけしの家庭の医学のアプリでチェックしてみよう
auの「家庭の医学のアプリ」では、実際の医療現場でも用いられている認知症チェック(RDSTテスト)で認知症の危険性をチェックできる。
どんなテストかというと…
例)問題:スーパーマーケットやコンビニで買えるものをできるだけたくさん思い出して用紙に書いてください(制限時間1分)
1分経ったら、かけた数字ごとに点数を付ける
点数:
4個以下…0点
5~7個…2点
8~10個…4点
11~13個…4点
14個以上…8点
判定:
7点以下…認知症の疑い
4点以下…認知症が強く疑われる
※このチェックの結果は病気と診断するものではありません
その他、まとめ
・記憶力チェック…記憶を引き出すテスト
・注意力テスト…一枚のイラストを見る、書きだす、答え合わせ…
などもテストできる。
※https://sp.health.asahi.jp/
でも同じものが見れるようだ。